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竜の眠る地

DQ主達の記録

Lv.13:アストロンを覚えた。


 ノアニールでゼトにみかわしの服を購入2900Gとお高い。そのおかげでゼトも漸く旅人の服を卒業できた。
後ろで「私にはないのですか?」と言う目で訴えてきている奴が居るが無視だ。そんな金はない!

 準備も終え、徒歩でカサーブの村まで南下し、そこから進路を東へと移す。森が多く、この道であっているのかと不安が襲う。
モンスターの種類も最初に比べ、凶暴化している気がする。

 まず【キャットフライ】攻撃自身は大したことないのだが、魔封じの呪文、マホトーンを連発してくる。集団で来ることが多く高頻度で魔法が使えなくなる。自分とゼトにしか影響はないがいざって時に使えないは辛い。
さらに【あばれザル】攻撃力が高いだけの凶暴なサルと言うかゴリラと言うか。ルカナンを唱える【バリィドドック】と一緒に出てこられたらより一層辛くなる。ゼトの魔法もケチっていられないのである。

 ゼトの魔法といえば、何と移転魔法のルーラを覚えてくれたのだ。己だけではいざって言う時の手段が乏しくなるため魔力に余裕にあるゼトが覚えてくれたのは本当に助かった。
 己が覚えた呪文なんか【アストロン】と言う自己を鉄のように硬化させる魔法だけである。相手の攻撃を一切受けないみたいだが、こちらも何もできない。いまいち使用用途が分からない。己はロクなものを覚えないなと遠い目をする。
魔力の量が少ないことも敗因だろう。

 そもそも、呪文というものは天からの授かりものである。基礎は学ぶ事ができ、どういう仕組みで魔法陣が描かれているかは勉強すれば誰でも分かる。その学んだ能力を最大限引き出せるのが【魔法使い】と言う職業である。
適正によりその職業に与えられた力が個々の能力となる。勿論なっているだけでは何も能力は上がらない経験すなわち努力は必要である。
要するに努力すれば【勇者】には【勇者】にあった特殊能力が天から与えられるはずなのだ。

 まあそれがアストロンでしたと言われてもねー。感想は微妙。おいおい役に立つと期待だけは無くさないでおこう。

「ねえ? 今逃げなかった?」
「な、何のことでしょう?」
 ピエロがアキドに詰め寄られている。ピエロお前また変なことしてたな。
確かに攻撃しろと言っていたにも関わらず、回避行動をして敵に回り込まれていた。
「持っているのが鉄の槍だしなー」
 ただでさえ攻撃力がないのに現時点で強い鋼の剣が装備できないのでさらに劣勢である。
「戦闘は苦手なんですって! ほら見てください」
 と、鉄の槍をクルクルと器用に動かして演舞を踊る。いつのまに出てきたのかカラフルなボールが3つ槍の上を舞う。最後は槍の先端に収まり一礼をする。鮮やかではある。見事な鮮やかさではあるが…。
「ここはモンスターが闊歩する森林地帯だ! 遊んでないで戦え!」
 せめてモンスターを魅了してくれたらいいものを、ただだでさえ、夜になり未練を残した戦士の念か甲冑のみがモンスターと化している【さまようよろい】が鋭い剣技で襲いかかってくるのを回避しつつ、青いスライムに黄色いクラゲ状の足が生えた【ホイミスライム】を撃退していると言うのに!
【ホイミスライム】は名の通り、ホイミという回復魔法の呪文を唱える。【さまようよろい】を攻撃しても直ぐに回復されてしまうので、その手段を断つべく【ホイミスライム】を攻撃しているのだ。

「因みにこのボールは私の鼻の予備です!」
「どうでもいい!!」
 流石、遊び人どんな時でも空気クラッシャーである。

 野を越え、山を越え、森を抜けると見えてくるはアッサラームの町。ベリーダンスが有名な町らしい。
特に夜それが開かれているとのこと、さっそく意気揚々と向かおうとする二人を抑えつつ奥へ行く。
「あーら、素敵なお兄さん! ねえ、ぱふぱふしましょっ。いいでしょ?」
 と、踊り子の服を着た女性に話しかけられた。
「今、ぱふぱふと言ったな?」
 ゼトが身を乗り出す。ピエロも乗り気のようだ。己が答える前に返事する。
「是非!」
「あら嬉しい! じゃあ、あたしについてきて」
「あ、いや」
 去っていく女性を見送っていると、ゼトとピエロに腕を取られ、引きずられて追いかける。
「うわぁー。好きよね。男の人ってこういうの」
 アキドに冷たい目で見られてるんだけど。いい加減にしろよ。
「照れるな。どんなものか知りたいじゃろ?」
「何事も経験です。後で話を聞かせてくださいね!」
 一人づつと言われると、そのまま二人に押し込まれた。にこやかな二人。
二階へ上がっていった彼女についていくしかない。
「覚えてろよ!」
 一睨みしてから上がって行く。ぱふぱふ、謎に包まれた言語。幾多の男を魅了した誘惑の行為らしい。体験してみますか。

 待っていた女性にベットに座るよう言われて…電気が消されて……。

「………」

 ぱふぱふ、それは自身の価値観を変え、新たな扉が開かれる行為である。
マッサージでしかも筋骨隆々の男がやっているなんて聞いてねーよ!
くそう。完全に嵌められた。
「どうでした?」
「………」
 答える気力はない。 
「何も聞きたくないわ。行きましょう」
 アキドがプンスコとご機嫌斜めだ。この野郎。無言でピエロに蹴りを喰らわせた。
「何でですか!」

 それ以外には夜しかやっていない武器屋(鉄のオノは高くて買えなかった)と、もう一つの見世物小屋。
姿が見えなかったゼトはちゃっかりそのベリーダンスを観に行っていた。
ピエロも加わり、盛り上がっているので程々にする様に言い聞かせ、アキドと己は宿屋に引き上げる。
 明日はお金貯めだなと思考を切り替える。鉄のオノが欲しい。

 翌朝、寝不足に二人を引き摺りながら、街の捜索。ダンス会場は静かであった。ぱふぱふ屋という名のマッサージ屋の前には看板娘の父、気持ちは良かったが心理的に陥れてくれた筋骨隆々のあらくれが作業していた。

「えー。魔法の鍵はここじゃなくて、砂漠にあるのー?」
 アキドが唸る。そういうのに目がないよな。
「砂漠を南に行き、山伝いに歩くと沼地に祠がある。底の老人が魔法の鍵のことを知っているらしい」
 壺で何かを煮詰めている男が教えてくれた。
「ここから西の砂漠にはイシスという国もあるみたいだな」
 親父の情報も無かったし、此処にはもう用がないな。最後大きな声で店売りしている商人に話しかける。

「おお! わたしのお友達! お待ちしておりました!」
 店を覗くと親しみのある、言い換えれば図々しい商人が声をかけてきた。
ズラリと並んだ値札のない防具の一つ、鉄の兜が欲しいと言うと、お目が高いという言葉の後にありえない値段を言われた。
「はあ!? 16000Gって、高すぎだろ!!」
 桁が一つ違うぞ。なんだよあの店。
「それが彼奴のやり方よ。昨今海が荒れて魔物が闊歩しているから、物流も命懸けだとほざいて高値で売りつけるんだ。フレンドリーなのは表面だけだよ」
 知っているのか忌々しく睨みつけてる。
「……だから嫌いだよ。彼奴は」
 アキドの歪んだ表情を見た気がした。とても、これ以上は突っ込めない。
「あ、でも、あたしに任せてくれたら、ある程度ぶんどってあげるよ!」
「まあ、今は金がないから貯めてからお願いするな」
 コロッと表情を変えたアキドには策があるらしくにこやかに言われてちょっとタジタジになった。
「そう?」
 首を傾げている姿は可愛いが何だろなこの末恐ろしさは…。
「アキちゃんはたくましいですねぇ」
「ぶんどると言うことは、盗賊になるのかのう?」
 寝不足で大人しかった二人が意識が覚醒したのか生き生きと聞き出す。
「違いますぅー!」
 仲がよろしい事で…。当面の目標はお金稼ぎになりそうだ。

 勇者Lv.13、お金稼げる方法が知りたい。

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