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竜の眠る地

DQ主達の記録

Lv.8:ルーラを覚えた。



 行ったことのあり、人が集まる町や村などの場所に瞬時に移動できるルーラという呪文。
便利すぎて涙が出そう。早速アリアハンからレーベの村へと飛ぶ。

「東に旅し山を越えると小さな泉があるという」
 レーベの村にも魔法の玉ととやらを求めて聞き込みをする。
ナジミの塔での収穫したものと、魔物を倒すことで溜まったお金で、装備を増やす。
と言っても変わったのは、ゼトに肩たたき棒もとい檜の棒から聖なるナイフ(200G)へと皮の帽子(ナジミの塔での拾い物、当初はゼトが装備できると思わなかった)を冠ってもらったことと、ピエロに買った鎖鎌(550G)ぐらいである。これで所持金はすっからかんだ。
「これで少しは役に立つだろう」
「これを振り回すと危ない気がします。全身鼻の色ですよ」
 現時点で最高ランクの武器だ、戦闘苦手と豪語しているピエロが若干渋い顔をしていたが無視だ無視。

 そう言えば、アキドは夢のために勇者の仲間になったって言ってたな。
「そもそも何でピエロは仲間になったんだよ」
「え? 誰も勇者の仲間にならなかったら世間体的にも居た堪れないと思いまして」
「………」
 くそう、この質問は己の心の傷をえぐるだけだった。
「わしは、度胸試しじゃよ。この耄碌爺でもどこまで通用するか見て見たくてのう」
 目を細めるじーさんに何故か己は癒されてしまい、心中とっても複雑になり顔を背けた。

 まだ世界を巡っていないからか、勇者の役割であるバラモス討伐の意義が分からない。世界は魔物こそいるが平和なんじゃないかと思う。

「泉に魔法の玉探しに行くんでしょー?」
 アキドにせっつかれ、村を出て歩き出す。町の南西部は山や森が多く道が険しい。
モンスターもちょいと強くなっており、蜂のような羽を持ち、蠍のような尻尾で強力な毒針を指しにかかる【さそりばち】も厄介だが、塔にもいた【まほうつかい】が複数匹、出てきた時にメラの魔法を連発されて厳しい。魔法に対する防御が現段階でないのが辛い。ダメ押しに【バブルスライム】の毒にも翻弄されながら歩む。

「え? マジですか」
「マジですぞ」
 休憩所のような祠に休息がてら入ると中に、泉に向かう者のための案内所のような祠を管理している老人がいた。その老人は己の姿を見るや否や一つの質問をした。

「若いの。魔法の玉をお持ちかな?」
 え、その魔法の玉を探しにここまできたのに、どう言うことだと混乱すると、この老人曰く、何と魔法に玉はレーベの村にあると言う。
思わず先程の言葉が出た。振り出しに戻ると言うやつだ。
ここまで来てしまったのが悔しいので、ついでに祠を出て北に上がる。

「ココが封印された旅の祠がある場所か」
 魔法に玉はまだないが、下見がてら湖の横にある、洞窟へやってきた。洞窟というより地下道と言うべきだろうか、古いがきちんと管理されていることがわかる。奥には強面の像が左右に並ぶ場所を見つめる人が一人、そこに立っていた。
「ここが誘いの洞窟じゃ。じゃが階段は石壁で封じられておる」
 親切に教えてくれた老人の言葉で、アリアハンの城下町で一人の老人がこう語っていた言葉を思い出す。

『嘗て、アリアハンは全ての世界を治めていたのじゃ。しかし戦争が起こって多くの人が死んだ。そして海の向こうに通じる旅の扉を封じ込めたのじゃ』
 ん? 嘗て?
洞窟の状態を見ても、あの商人どうやってここを通ったんだ!?
最初にいた場所で馬車を動かしていた商人が居たはず。
「何を考えておるのじゃ?」
 側にいない商人についてアレヤコレヤと説明すると笑われた。
「あぁ、大方、自分の船でも持っとるんじゃろう。アリアハンは定期便も出てない半分以上鎖国状態じゃからな」
 そうだったのか。いやまじ知らなかった。ルイーダの酒場が普通にあるから世界各国から人が集まっているとばっかり…。しかし、あの商人意外にリッチだったのか。
「定期便と言う形はないけど、貿易商人はちょいちょい来るから用心棒とかそう言う人たちは、定期的にあの酒場利用してるよー」
「ここに来る時、こっそり荷物と一緒に紛れ込んで、見つからないように船の中で縮こまっていましたねー」
 いやー、懐かしいと思い馳せる人達。こいつら全員、冒険者の枠組みか。それに金銭管理をきちっとしている人しか酒場にいなかった理由も頷ける。己と同じアリアハン出身の人以外は鎖国に近いこの国に来ることがまず難しいと言うわけか。
「何か切ねーな」
「いえ、決してお金がなかった訳ではなく、誰も雇ってくれなくて仕方なくですねー」
「そりゃ、遊び人は誰も雇わないってば」
 必死で言い訳するピエロに自分の職業自覚してるの? と言いたげなアキド。
「アキちゃんは盗賊じゃったな」
「商人だよ!!」
 最近盗賊っぽくなってきたもんな。モンスターから何か盗んでも己はきっと驚かない。
ちょっとしんみりしていたが、そんなことがバカらしくなるぐらいに呑気な会話を終始されるので、どうでも良くなった。

「んじゃ、日も暮れてきたしレーベに戻るか」
「はーい!」
 いや、本当ルーラは便利だな。少々魔力を喰うのがネックだが…。やはり魔法使いに比べ、勇者である己は魔力が足りないなと実感する。

 と言うわけで、聞き込み再会とついでに溜まった金銭でもう一個鎖鎌を購入。アキドに渡し、自分は棘の鞭を貰い受ける。漸く貰った銅の剣からおさらばである。

「ここだったのかー!!」
 聞き込みも何も狭い村である。その人物は直ぐに見つかった。何でこんな分かりやすいのに見逃したよ。
愉快に笑う老人は何の条件も無く魔法の玉を渡してくれた。何でも己が旅立つ時にこの旅人の扉の封印を解くつもりであったそうだ。勇者が必ずや平和に導いてくれると信じているとのこと。そう言われるとプレッシャーが半端ないぞ。

 と言うわけで、再び誘いの洞窟へ。攻撃力が上がると簡単だな。嬉々として、地下通路で待っている老人に見せる。
使用方法を聞く。まず、魔法に玉の先端にメラで火を付けてそれが燃え尽きる前に壁際に設置して……。

…………!?

 大爆発と共にガラガラと崩れ去る壁。壁自身そんなに厚かったわけではないらしい。
封印って封印って、何だっけ?
もっとこう聖なる結界で覆われてるとか勇者の力が必要とかそう言うのではないのか。物理的に壁を築いただけとかそんなのかよ。

「物は言いようだな」
 落胆している己に首を傾げつつ、老人は高らかに言う。
「もはや、封印は解かれた」
 行け、新たな地がお前を出迎えるであろう。
と言う雰囲気だ。なんか凄い送り方だな。いやうん。まあ悪い気分ではないのだが…。
「新しい土地だね! 行こう行こう」
 新しい場所には新しいお宝がっと、アキドがにっこり笑う。更にピエロ、ゼトがそれに続き、頷く。
あーもう、分かったよ。
「行こう。俺たちの冒険はこれからだ!」
 意気揚々と階段を降りる。そこには…。

「って!? 旅の扉じゃ無くて、ダンジョンかよ」
 ところどころ朽ち果てた迷路が出迎えてくれたのであった。

 勇者Lv.8、先はまだまだ長そうである。

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